2026年07月18日
3年半の武者修行を経て復帰した工藤孝太が背負う覚悟「チームの中心選手になっていきたい」
久しぶりに埼玉スタジアムの芝生を踏んだ工藤孝太は、全体をぐるりと見渡した。梅雨曇りの7月5日、公開練習に集まった熱心なファン・サポーターはメインスタンドに約2000人。Jリーグの公式戦では真っ赤に染まるゴール裏はガランとしていた。3年半に及ぶ育成型期限付き移籍から復帰したセンターバックはしみじみ話す。
「やっぱり、広いですね。僕は公式戦で埼スタのピッチにまだ一度も立ったことがないんですよ。親善試合のパリ・サンジェルマン戦、フランクフルト戦だけなので。ワクワクしながら想像しちゃいました。Jリーグの試合では、ここがどんな景色になるんだろうって」
工藤にとって、埼スタは特別な場所。12歳のときに生まれ育った和歌山から上京し、レッズのアカデミー一筋で育ってきた。ジュニアユース、ユースで6年間みっちり鍛えられ、2022年にトップ昇格。左利きの技巧派DFは将来を嘱望されるタレントではあったものの、即戦力ではなかった。そして、2年目にはすぐに決断した。試合経験を積むために浦和を一時離れて、武者修行へ。必ず戻って来られる保証はどこにもない。そのまま契約満了を迎え、レッズで日の目を見ずに去っていく先輩たちも見てきた。復帰は決して既定路線ではない。
「アカデミーから昇格したあと、期限付き移籍に出て、またここに帰ってくるのは簡単なことではないので。この3年半で成長したという実感はあります。いまやっと、スタートラインに立てたような感じですね」
22歳の言葉には力がこもる。いつの時代も『若いときの苦労を買ってでもしろ』という格言は生きている。期限付き移籍1年目から試練は待っていた。カテゴリーはJ2リーグ。それでも、藤枝MYFCでは思うようにチャンスをつかめず、6試合の出場にとどまった。自身の考え方の甘さを思い知らされた。あらためてプロの厳しさを知った1年を経て、翌2024年に再...

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