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REDS COLUMN
2022年03月12日

至大なるポテンシャル。懐かしむには少し早い場所で発揮する

2月下旬、浦和レッズのSNSオフィシャルアカウントに写真がアップされると、「誰?」というコメントが複数上がった。それはおそらく、ネックウォーマーを頭に巻いて表情が見えづらかっただけが理由ではないだろう。 1月15日の始動日以来、約2ヵ月ぶりに大原サッカー場でのトレーニングがメディアに公開された3月9日。本人には失礼を承知の上だが、背格好や雰囲気が少しだけ関根貴大に似ている選手を指し、「あれは誰?」と聞く記者は1人ではなかった。 無理もない。大畑歩夢は弱冠20歳。J1リーグでデビューしたのはわずかに2年前で、アンダー世代の代表も2020年のU-20日本代表と2021年のU-22日本代表の合宿に参加した程度。ユースから過ごしたサガン鳥栖のファン・サポーター以外にとっては、『知る人ぞ知る存在』だった。 そして、浦和レッズに加入してたった2ヵ月。しかも昨年11月に右第五中足骨を骨折。全治3ヵ月の重傷を負っていたこともあり、その間のほとんどをピッチサイドで過ごしていた。 それでも、今や違和感なくチームに溶け込んでいる。トレーニングでは笑顔で選手たちと話し、ルーキーの仕事であるクーラーボックス運びを手伝うこともある。実戦的なメニューではしきりに声を出す。チームを盛り立てる類の声ではないが、攻撃でも守備でも指をさしながらあっちこっちとチームメートに指示を送る。 「トレーニングキャンプの終盤くらいですかね、チームに慣れてきたと感じたのは。それまでは一緒にトレーニングできていませんでしたが、ホテルのロビーに何人かが集まって、マスクをして距離をとりながらゲームをやっていました。それからは早くなじめたと思います」 自宅でゲームに興じることはほとんどない。テレビや動画サイトを見ることが多い。だが、それでも誘われるままに参加したことが功を奏した。特に、プレースタイルと同様に快活で外国籍選手にも積極的に話しかけるなど、分け隔てのない明本考浩と仲良くなったが、大畑も同様に、誰とでも笑顔で話している印象を与える。 自身の性格を問われると、首を傾げながらしばらく考え込んだ。数秒経って、出てきた答えは「自由人」。マイペースだと自称する。真面目だという周囲の評判からは少し乖離しているが、「サッカーに関しては真面目...


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