2025年05月14日
苦しいシーズン序盤を過ごした石原広教と長沼洋一の、不屈の精神とチームへの貢献
彼だけではない。彼らだけでもない。だが、彼らの貢献度は極めて大きい。
開幕4試合で勝利がなく一時は19位に沈んだチームが、一気に成績を上げて上位を争っている。いわゆるV字回復に転じた要因はさまざまあるが、両サイドバック――石原広教と長沼洋一の活躍なくして今の成績はないだろう。
両者ともに先発出場を続けているが、共通しているのはそれだけではない。それぞれが苦しいシーズン序盤を過ごした上で、今のポジションを築いたのだ。
石原はレッズに加入した昨シーズン、途中で体制が替わりながらも27試合に先発出場した。レギュラーと言っていい立場である。
「だから戦力的にチームの力になれると思っていますし、なりたいという気持ちが強いです」
並々ならぬ意気込みで臨んだ今シーズン。だが、開幕前は苦しい立場を強いられた。
同ポジションには今季から本格的にサイドバックにチャレンジしている関根貴大がいる。石原は控え組と見られるチームでのプレーが続くばかりか、ゲームに入れずに別のトレーニングを強いられることもあった。前年のレギュラーがそんな立場を強いられることは、あまりないケースである。
一方の長沼は、石原とは対照的にレギュラー組で開幕に向けた準備を進めていた。
ただ、その一因には、GNKディナモ・ザグレブ(クロアチア1部)への期限付き移籍から復帰した荻原拓也の負傷もあった。開幕すると左サイドバックで先発出場したのは荻原であり、長沼は第3節の湘南ベルマーレ戦にフル出場したものの、その後はメンバーに入りながらも出場機会を得られない試合が続いた。
だが、2人とも下を向かなかった。
石原は思い出して...
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