先発での出場を告げられたのは、第3節コンサドーレ札幌戦当日の朝だった。 （スタートからピッチに立てたら…） 帯同していた矢島慎也の胸のうちにはその思いがないわけではなかったが、前日までの練習で同じポジションを争っていたポポの調子の方が良く見えていた。 「だから、スタメンで行けるとは思っていなくて。でも、みんなからはいつでも行けるように準備をしておけと言われていて、出場を言われたときも、うわ、やべ！とかそういう感じはなかったです。自分のプレーを出せたらと思っていました」 矢島は、コンサドーレ戦後のミックスゾーンで、試合前の心境をそう振り返った。 デビューは、すでに昨シーズンの天皇杯で果たしていた。今シーズンもヤマザキナビスコカップのベガルタ仙台戦で途中出場をしている。だが、リーグ戦の出場、そしてその先...

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