15日、10時から大原サッカー場で行なわれたトレーニングに、原口元気の姿は見あたらなかった。その日の練習が終ったのが11時半過ぎ、それから約１時間後、スーツ姿の原口がクラブハウスにやってきた。照れくさそうな笑顔を浮かべ、手には卒業証書が抱えられていた。 「今日は卒業式でした。出ていた生徒は100人くらいですね」 だが、その「100人」の中に原口のクラスメートはいない。 「知っているのは、自習のときに教えてくれた先生くらいです」と笑う。 2008年５月、ユース所属の原口はＪリーグに出場可能となる第２種登録をなされた。そしてその年の10月、高校２年の彼は通信制の高校へと転校した。サッカーに専念するためだ。その選択については、「悩みはしなかったです」と、さらりと口にする。実際、そうだったのだろう。しかし、若干の寂しさを感じていたことも事実だった。 「その前の学校...

---

続きはサイトメンバーズ(月額330円/税込)にご登録いただくことで、お楽しみいただくことができます。