2012年11月09日
勝利への固執
額(ひたい)を芝生に押しつけ、しばらく動くことができなかった。
背中を加藤順大が励ますようにたたいたが、それでも少しの間、彼はそのまま動かなかった。
J1リーグ第31節川崎フロンターレ戦。
後半27分、2-3と追い上げた後の4失点目だった。カウンターの色を強めていたフロンターレの速攻を受けたチームは、それでもきっちりと守備に戻り、相手の攻撃を遅らせる対応を見せていた。山瀬功治からのボールを受け取った小林悠は、ペナルティーエリア前で、DFが正面にいるにも関わらず、可能性のないシュートを選択せざるを得ない状況になっていた。焦ったように振り抜いた右足から放たれたボールはDFにあたり、ゴールとは違った方向へ流れた。
そこに鈴木啓太がいた。おそらく予想外に来たボールに対して、エリア内にいた彼はなんとかボールをコントロール下に置き、...
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