痛恨の敗戦を喫したブリスベン・ロアー戦後、ミックスゾーンに現れた選手の何人かは、心なしか、目を潤ませているように見えた。そのうちの1人、阿部勇樹は、敗戦に対する気持ち、スタジアムに集まったファン・サポーターに対する申し訳なさについて、報道陣からの質問に対し、絞り出すように言葉を紡いでいた。 試合後の挨拶では、北ゴール裏のサポーターに言葉を投げ掛ける場面もあった。「まず1つ勝つために、全力で戦っていく」。必死の形相を浮かべながら、阿部はサポーターに向け、そう言葉を発したという。昨シーズンからの流れ、そして今シーズンの3連敗という結果がもたらしている難しい状況を理解しながら、それでも勝つた...

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