2014年12月25日
『ボールを蹴って、人生を変えた男たち #7』関根貴大 第1回
関根貴大に「ライバルは?」と聞くと返ってくる答えは決まっている。
「進 昂平です」
その名前は、レッズサポーターでも知る人の方が少ないだろう。
進 昂平(しん・こうへい)。現在は関東大学リーグ1部に所属する東京国際大学で、1年生ながら試合に出場し得点も挙げている。関根とはレッズジュニアユース、レッズユースの6年間同じチームで育った仲間だ。
2人の出会いは、小学校6年のとき。当時、関根はFC鶴ヶ島、進は東川口FCジュニアというチームに所属しており、加須市で行われた大会で対戦した。試合は鶴ヶ島が0-2から3-2で逆転勝ちした。その後、FC鶴ヶ島は優勝。キャプテンの関根が本部に挨拶に行ったとき、後ろに東川口FCジュニアがやはり挨拶のために並んでいた。
「俺が東川口の前にいたせいか、『あ~、何だよ、お前』みたいな声が聞こえてくるんです。何でそんなこと言われるのか、びっくりしました。それが進だったんです」
それが進の第一印象だった。
「コーチから『お前みたいな奴がいるよ』と言われていて、見るとたしかにチームでは抜けている存在でしたけど、そ...

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