2012年08月15日
『ボールを蹴って、人生を変えた男たち #1』 槙野智章 第3回
【言葉の力】
あれは中学2年生の夏だったと思います。あるとき、少年団のころの監督が広島のジュニアユースの試合を見に来てくれたんです。僕は中学1年生、2年生と苦しんではいたものの、運良く試合には出させてもらっていたんですね。で、試合が終わった後に、その監督にあいさつをしたんです。
そしたら、ひと言、「お前のその顔、好きじゃない」って言われました。ショックでした。「お前、目つきが違う。もっと優しい目をしていたよ」って。
それはもう衝撃でした。
その方とは今でも親交があって、この間もレッズのユニフォームを送りました。だから広島なのに赤いユニフォームを着て(笑)、今でも指導者をしています。昼間は他の仕事をしながら、サッカーを教えている熱血な方です。
それと、自分たちが悪さをしたときに、同じグループの子の親が全員、校長先生に呼び出されて、僕の親も含めて頭を下げていたんです。それを見たときに、これはちょっと違うな、と。
その2つのことがあって、僕はサッカーに戻って...

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