敵陣で大久保智明が得意技を披露すると、スタジアムからは感嘆の声が漏れる。やられた相手からすれば、屈辱かもしれないが、見ている側は痛快。華麗な『股抜き』は、東京ヴェルディのアカデミー時代に磨いた技術の一つである。 「中学時代から得意になって、高校時代は3人連続、『股抜き』でかわしたこともあります。最後は足裏でチョンという感じでした。僕の記憶では、相手は前橋育英高校だったかな。当時、ヴェルディの選手たちは相手の意表を突くようなプレーがみんな好きでした」 狭いスペースで前を向くターン、わずかな隙間を通すパスなどもヴェルディ仕込み。同じアカデミー出身の中島翔哉、前田直輝とピッチで絡めば、昔...

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