1993年5月16日、19時4分。1万9580人の観衆で埋め尽くされた万博記念競技場のピッチに、浦和レッズは立っていた。 前日の5月15日には、5万9,626人をのみ込んだ東京・国立競技場でヴェルディ川崎vs横浜マリノスの1試合のみが行なわれ、横浜が1－0の勝利を収めていた。日本のプロサッカーリーグ『Jリーグ』がスタートした。 16日の朝のニュースは、テレビも新聞もすべてがJリーグ一色。新たな時代の鼓動に包まれたレッズの戦士たちは、武者震いをしながら万博の芝に足を踏み入れた。 結果は0－1の惜敗。ハーフタイムに一度暗くした照明が再び点灯するのに時間がかかったため、後半開始が遅れるというハプニン...

---

続きはサイトメンバーズ(月額330円/税込)にご登録いただくことで、お楽しみいただくことができます。