2012年12月05日
決意
選手入場に先立ち、4人のフェアプレーキッズの手でピッチ内へと運ばれる黄色い旗。
このフェアプレーフラッグには両チームのキャプテンのサインが当日に書き入れられるだけでなく、前日までにホームチームの選手がメッセージを記すことも多い。
第32節サンフレッチェ広島戦前日の練習前、槙野智章は丁寧に文字を書き連ねていった。
『今日のこの一戦!!
俺はずっと楽しみにしていた。広島で生まれ、広島で育ち
サンフレッチェの下部組織でプレイしてきた。
たくさんの仲間と共に歩んできたサッカー人生。
俺の1番の記憶に残るよう
精一杯プレイします。』
一読していただければ、育ててくれたクラブに対して槙野が抱いている感謝の念が汲み取れることと思う。
だが、槙野がしたためたこの文章には、別の感情も込められていた。
『惜別』と『けじめ』だ。
黒いサインペンで力強く、一文字一文字を書き記していったとき、槙野はすでにレッズへの完全移籍を決意していた。
迎えた広島戦、開幕戦同様、槙野には広島サポーターから...
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