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ハートフルクラブ、中学校部活サポートでも心を育む

クラブインフォメーション

ハートフルクラブ、中学校部活サポートでも心を育む

[ハートフルクラブ]

8月8日、猛暑の熊谷。浦和レッズハートフルクラブによるハートフルクリニック『中学校サッカー部活動サポート』が、熊谷市立三尻中学校にて行なわれた。
『中学校サッカー部活動サポート』はハートフルクラブの活動の一環で、中体連のサッカー専門部を通して対象校(埼玉県内)を決定し、落合 弘ハートフルクラブキャプテンとコーチが訪問。無料でサッカー部の指導をサポートするものだ。
まず、落合キャプテンが、三尻中学校サッカー部の1・2年生23名(女子4名を含む)を前に、1時間ほどの講義を行なった。ここで強調していたのは「やるからにはうまくなってほしい」「そのためには一生懸命やってほしい」ということ。実際のピッチ上でのシチュエーションを提示しながら、生徒たちに考えさせたり、経験談を交えながら今後のプレー姿勢について語りかけるなどした。
そして最後に最も大切なポイントとして挙げたのがハートフルクラブのサブ的なテーマであり、落合キャプテン自身が「好きな言葉」と語る「守破離(しゅはり)」。守破離とは、物事を習得していく段階を三つに分けた言葉。「守」は、指導者の教えを正確に、かつ忠実に守って基本となる作法や礼儀、技法などを学ぶ土台作りを意味。「破」は、守で学んだことを生かしながらも、工夫をして個性を出す段階。「離」はいわば「名人」の境地で、新しい独自の道を確立させるレベルすなわち、何よりも基本が大事になってくるということ。この点について落合キャプテンは何度も言葉を重ねていた。

その後、グラウンドに出て、実技の指導へ。この日は城定信次コーチ、長井敦史コーチ、石黒琢也コーチ、桜井直人コーチの4人が、落合キャプテンとともに指導した。冒頭、リフティングを指示した落合キャプテンだったが、ほどなく生徒を集めて、ある生徒に対しいきなり雷を落とした。
「リフティングをやってと言ったじゃないか。なのに君はずっとリフティングをやっていなかっただろう。やる、と言ったらやるんだ!」
生徒たちの空気は引き締まった。長井コーチも「まずはうまくなろうとすること。言われたことをやってみよう」と語りかけ、生徒たちも、指示された基本練習を2時間ほど黙々とこなしていった。

指導を受けた三尻中サッカー部の中川智行教諭はこう振り返る。
「生徒たちの集中力もいつもとは違っていました。本物の方々だからこそ、生徒たちの見る目も違っていましたし、サッカーが好きだという気持ちも出てきたと思います。こういうところでは負けちゃいけないんだという気持ちを出すところの、後押しをしていただきました。このチームは個々で技術の差もあり、学年の差、男女での差もある中、レッズの方々に見てもらえたことは本当によかったです。楽しくうまくなるきっかけを作っていただけたと思います」

冒頭の講義、そしてグラウンドでの指導の最中、常に熱く語りかけるコーチたちとは裏腹に、生徒たちの「反応の薄さ」を感じたのも事実だった。だが落合キャプテンはこう言う。
「中学校は、最初から難しいと思っています。部活というのはうまい子も、そうじゃない子もいます。今日は普通ですよ。もっと反応のないところを今までにもやったことがあります。生徒たちの反応に対して、こっちがある程度満足するようになるまでには、時間もかかりますから」
この日のサポートは、9時30分から始まって、13時20分ごろまで続いた。「それだけ時間がかかるんですよ」と落合キャプテンは、当然のように話す。そして確かに、締めくくりの人数ゲームでは、「大きく盛り上がる」とはいかないまでも、当初の雰囲気に比べて、生徒たちの懸命さと明るい表情が目立つようになっていた。
部活サポートの理念について。落合キャプテンは、こう述べている。
「こちらが提供しようとしているテーマは、『基本』です。『人間的な基本』『サッカーの基本』その両方を身につけてほしい。そこのところが一番、大事です。それを言わなければ意味がないと思います。高度なプレーを教えようとしたってしようがない。これから、社会人になって生活をしていく上で、基本的なものを身につけてほしい。サッカーを通じて、頑張らなくてはいけないとか、そういうことを訴え続けているんです。そのためには、『基本』をやってもらうのが一番いいと考えています」

ハートフルクラブの活動ベースはどんな場所に行っても変わらない。基本を大切にし、一生懸命、そして楽しく取り組む。ハートフルクラブはこれからも、サッカーというスポーツを通じ、「こころ」を育むことをテーマに、より多くのコミュニケーションが誕生するべく活動は続く。

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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