まだ天皇杯は残っている。でもとりあえず今はまだJリーグの話をしよう。 11月28日の午後、浦和レッズは負けた。正直なところ、ショックはあったし、6日経った今ももちろんある。 準決勝が終わったスタンドで、一人の女性が大きな声で「そうだ、キャンセルしないと」とぼやいていた。そう、僕も彼女と同じように、浦和レッズがガンバ大阪を下して決勝に進むものだと信じ込んでいた。 広島行きのチケットは手配していたし、ホテルも確保していた。CS(明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ)のせいなのか、あるいは土曜日の夜の広島はいつでもそうなのか。ネットで見つけた広島市内のビジネスホテルは一泊1万4千円、およそ人を馬鹿にしているとしか思えないような値段だった。でも、決勝第2戦が終わるのは午後9時半、もし延長にでもなったら、エディオンスタジアム広島を出られるのは午後11時を過ぎることになる。選択肢としては、広島駅周辺に宿を取るしかない。 でもレッズは負け、そこで今年のJリーグは終わった。広島までの新幹線代と、宿泊費と、お好み焼き代は浮くことになったが、もちろん嬉しいわけはない。 なぜ勝てなかったのだろうか?何が足りなかったのだろうか? 同じ質問を頭の中で反芻している。なぜ?なんで?まるで浦和レッズという名の干し草をずっとモグモグしている牛のような気分だ。何度消化しても、また干し草は食道を逆戻りしてくる。 運がなかったのだろうか? 運ではない。運であるわけがない。 ガンバDF丹羽の右足が放ったとんでもないバックパスは、レッズに運がなかったから...


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